たとえば、作曲家の弾くピアノだったり、
あるいは、作曲家の唄う歌だったり、
そういうものが、たいへんに好ましくおもわれます。
この場合に、わたしがいう作曲家とは、
いわゆるシンガー・ソングライターと呼ばれている人達の
ことではなくって、作曲を専業としているっぽい人達のことです
あー、ごめんなさい、あいまいというか、テキトーな物言いで。
いや、作曲家の定義があいまいでテキトーだと
いっているわけではありません。
それは、とても明瞭なものだとおもいます。
ただ、作曲家で演奏家、演奏家で作曲家、
こういう人達はフツーにいます、むかしから。
作曲家として楽曲を創作する。自分のためにも、誰かのためにも。
演奏家として楽器を演奏する。誰かのためにも、自分のためにも。
別にめずらしいことではないですよね。
ここに、ご紹介するふたりもそのような音楽家です。
ふたりとも作曲家であり演奏家でもあるわけですが、
どちらかといえば作曲家としての印象がつよい。
(かなと、わたしはおもっています)
そんな、ふたりの音楽家の楽曲と演奏を聴いている時間が
このところ増えているのでした。
作曲家の弾くピアノは、その曲がもっともよく響くように鳴っています。
饒舌にすぎることもなく、寡黙にすぎることもない、というふうに。
作曲家の唄う歌は、言いにくいことですがあまりお上手ではないのです。
でも、その旋律が生まれた瞬間の煌めきを聴くことができるのでした。